アイ・ティ・アール(ITR)は9月26日、システム運用管理分野とITサービス管理分野にわたる18の製品分野を対象に国内49社のベンダー調査を行い、2011年度に高い伸びを記録した製品分野の成長率およびバックアップ/リカバリ市場のベンダーシェアなどの市場動向と分析をまとめた市場調査レポート「ITR Market View: 運用管理市場2012」を同日より発売開始すると発表した。

同レポートによると、国内運用管理市場の2011年度の出荷金額は前年度比10.2%増の約1,463億円となり、18分野のうち多くの製品分野が成長市場となったという。

なかでも「バックアップ/リカバリ市場」「仮想化構築市場」「クラウド管理市場」「IT資産管理市場およびPC資産管理市場」「変更/構成管理市場」は二桁増となり、特に「クラウド管理市場」の出荷金額は同44.4%増と、18分野のなかで最も高い伸びとなった。

また、国内バックアップ/リカバリ市場は、2011年度は前年度比13.9%増の260億円に達し、バックアップ/リカバリ製品は、データ・バックアップ、システム・バックアップ、CDP(Continuous Data Protection: データ更新状況を常時捕捉し、どの時点にも復旧可能とするシステム)のほか、アプライアンス(ハードウェア/ソフトウェア統合型の製品)の4つに分類され、いずれの製品分野も2011年度は二桁増の成長を示している。

同市場の2011年度のベンダーシェアを見ると、シマンテック、CA Technologies、EMCの上位3ベンダーで市場のほぼ6割を占め、これらの順位は前年度と同一の結果となった。

バックアップ/リカバリ市場ベンダーシェア(2011年度・出荷金額ベース)

同社は、運用市場全体の2010年度から2016年度にかけての年平均成長率(CAGR)は7.8%を予測しており、なかでもクラウド管理市場のCAGRは22%と高い成長率で推移していくとしている。

なお、同レポートの価格は、製本版が17万3,250円、CD-ROM版が34万6,500円。