Twitter Japanは9月18日、災害などの際に信頼できる情報源となる国や地方自治体、交通機関などのTwitterアカウントを検索できる「Twitterライフラインアカウント検索」を公開した。当初は日本語ユーザの10%程度に公開され、今後数日をかけて対象となる全ユーザに公開する予定。今回の機能は、Twitter Japanによる日本発の機能となっており、今後ユーザの反応を見ながらグローバルでの提供も検討するという。

同機能では、Twitterサービス画面の「#見つける」タブに、新たに「ライフライン」という項目を追加。最初に「ライフライン」を開いた状態では「首相官邸(災害情報)」や日本気象協会の「tenki.jp 地震速報」といった日本全国を対象としたアカウントが表示される。このリストに表示されるアカウントは、情報発信元が確認されている「認証アカウント」となる。

検索ボックスに郵便番号を入力すると、その郵便番号に該当する地域に関連した災害情報を発信するアカウントに絞り込んで表示され、役立つと思えるアカウントをフォローすることで、災害時に信頼できる情報を効率的に収集するのに役立つ機能となっている。さらに、既存の機能と組み合わせることで、指定したアカウントのツイートを、携帯やスマートフォンでプッシュ通知で受け取ることもできる。

ライフラインアカウント検索画面

郵便番号で地域関連のアカウントを検索

ライフラインアカウントとして表示されるのは、中央省庁や都道府県庁・市町村のほか、電気・ガス・水道・交通機関といった公共サービス事業者など。同社は今後も、このような災害時に役立つライフラインアカウントを増やしていくという。

Twitter Japan 日本法人代表
近藤正晃ジェームス氏

Twitter Japan 日本法人代表の近藤正晃ジェームス氏は、東日本大震災の発生時に平常時の6倍ほどのツイートがあった点に触れ、その後、"ライフラインとしてのTwitter"を同社にとっての優先プロジェクトとして進めてきたと語った。この、"ライフラインとしてのTwitter"については、4月に来日したTwitter CEOのディック・コストロ氏も「東日本大震災でTwitterのライフライン機能の重要さを認識した。(訪日の目的のひとつは)東日本大震災でのTwitterの使われ方の把握とその教訓をグローバルに広げること」と述べていた。

東日本大震災では、被災地付近において避難関連、被害状況、安否確認、物資関連の情報が多くツイートされていたという。このようなツイートは、電話がつながらない、メールがなかなか送れない・受け取れないといった中で、重要なコミュニケーション手段となった。一方で、間違った情報が拡散されるなどの問題も指摘された。

東日本大震災の際のツイート数推移

東日本大震災で多くツイートされた内容

近藤氏はTwitterのライフライン機能について、「Twitterの持つ情報の豊かさの一方で、正しい情報・信頼できる情報元がどれなのか。このことをひとつの大きな課題として取り組んできた」と述べ、震災後に同社の取り組みを強化してきた点について、インフラの強化による安定したサービスの提供、認証アカウントの増加、国や携帯キャリアなどとの連携、ユーザへの認知向上などを挙げ、今回の「ライフラインアカウント検索」もこのような取り組みの一環と説明した。