IDC Japanは9月10日、国内ストレージサービス市場の2011年売上実績と、2016年までの予測を発表した。2011年の国内ストレージサービス売上は2008億3400万円で、前年比2.6%の増加となっている。

発表によると、同社は国内ストレージサービス市場の2011年から2016年までの年間平均成長率を1.4%、2016年の市場規模を2157億円と予測している。

2007年~2016年の国内ストレージサービス市場の売上実績および予測

2011年の国内ストレージサービス市場は、プロフェッショナルサービス、保守サービスともに売上を伸ばし、特に売上構成比の高い保守サービスの回復が、市場全体の売上拡大に貢献しているという。

プロフェッショナルサービスの分野では、コンサルティングの成長率が最も高く、前年比5.7%増となっている。コンサルティングの市場規模は小さいため市場全体の成長率に対する貢献度は大きくないものの、2010年から顕著な成長を示しており、2011年はさらにその傾向が強まった。コンサルティング分野の拡大は、仮想化技術導入によるインフラ環境の変化、運用の効率化、無停止でのシステム更改などのビジネスニーズが背景にあると分析されている。

同社は、今後もユーザーのITリテラシー向上とともにデータ活用シーンが広がり、企業や組織が保有するデータは種類・量ともに増え続けると見ている。また、ビッグデータの活用事例に触発された企業内データ運用の見直しやIT運用の効率化などを目指すインフラ改革によって、ストレージサービスの需要はこれからも増えていくとしている。