クラウド・スコープ・テクノロジーズは9月5日、同社品のMPLS(Multi Protocol Label Switching)網監視システム「Hexa」が、東京証券取引所の構築した超高速ネットワーク基盤「arrownet version2.0」に採用され、サービスを開始したと発表した。

東京証券取引所は、広帯域回線の提供及びネットワーク仮想化技術の採用による複数回線の集約化により、利便性・効率性の高い証券市場ネットワークを実現する「arrownet version2.0」の提供を開始した。

東京証券取引所 arrownet version2.0のイメージ図

新サービスでは高速かつ大量のデータが流れるため、旧サービス「arrownet version1.0」と同等の堅牢な冗長構成を保持できるMPLS網となっており、多数のデータパスが張り巡らされている。採用されたクラウド・スコープ・テクノロジーズのHexaは、MPLS網やデータパスの見える化実現のために導入された。

Hexaの特徴は、MPLSネットワークにおいて設定されたパスや予備回線(バックアップパス)の見える化で、状態管理を行うことによりMPLSネットワークで発生したイベントを監視、リアルタイムな障害検出を可能にし、パスの可視化機能とあわせて、障害箇所を的確に把握を実現する。また、相関付け(Correlation)機能により、パス障害の原因となる通信機器・回線の障害の特定、あるいはパス障害により影響を受けたサービスを把握することができる。

左からHexaの特徴、Hexa基本画面

今回の導入にあたり、東京証券取引所より運用支援機能充実の要求を受けた日立製作所が、「arrownet version2.0」全体の開発支援のほか、MPLS網監視システムにHexaを採用し、構築を行っている。