国立国会図書館は8月13日、これまで館内限定で提供してきたデジタル化資料のうち、著作権処理の終了した図書、古典籍資料、博士論文をインターネットで公開した。図書は「近代デジタルライブラリー」から、古典籍資料と博士論文は「国立国会図書館デジタル化資料」から、いずれも無料で見ることができる。
今回公開された資料は、日本初の南極探検隊「白瀬矗探検隊」の書記長を務めた多田恵一氏がボルネオ島を紹介する「南洋楽土大ボルネオ : 附・南洋渡航案内」(南洋開発社出版部 1929年)や、漂流中にアメリカ船に救助され、アメリカに帰化したジョゼフ・ヒコ氏が自身の体験をもとに描いた漂流記の初邦訳「開国之滴 : 漂流異譚 上巻」(博聞社 1893年)、日本の第1回衆議院選挙に際して刊行された「帝国議会議員候補者評論」(衡文館 1890年)など多数。
追加資料の数は、図書が約1万6000点、古典籍資料が427点、博士論文が24点で、これにより同館がインターネットで公開しているデジタル化資料の総数は約41万7000点になった。
なお、近代デジタルライブラリーの資料紹介ページから、8月13日に追加された資料のリストをCSVファイルでダウンロードできる。