GNOME is a large and complex system, and thus requires some learning to use to the fullest.

7月26日から行われているGUADEC 2012において、GNOMEの開発者が今後の開発計画を提案した。GUADEC(GNOME Users And Developers European Conference)は、GNOMEデスクトップ環境に関連する話題を取り扱うカンファレンスで、ヨーロッパのいずれかの国で毎年開かれている会議。今年はスペインで開催されている。

発表したのはGNOME開発者であるXan López氏とJuan José Sánchez氏。発表によると、GNOMEがこの15年間でオープンかつフリーのデスクトップ環境として進化してきたことやコミュニティの発展、モダンなUXの提供、強力かつ成熟したコア技術といったこれまでの功績を紹介しながらも、これからのGNOMEの将来に対して企業の関与や分裂、限られた資源、開発の方向性やビジョンの欠如、開発者の流出やユーザの喪失といった不安材料を挙げ、これらの問題を払拭するための野心的なプランを発表している。

再来年春にGNOME 4.0の公開を提案 - A bright future for GNOMEより抜粋

提案の具体的な内容はは、2014年3月にGNOME 4.0およびGNOME OSを公開するというもの。4.0ではシェルおよびコアアプリケーションの熟成と洗練、モバイルタブレット向けとしてタッチ機能のサポート、SDK 4.xの提供、ネイティブアプリケーションおよびWebアプリケーション向けの配布チャンネルの開設、GNOME 4.xがプリインストールされたハードウェアの提供などを実施していきたいとしている。また、GNOMEプロジェクトを存続させていくために、ハードウェア関連のビジネスやクラウドサービス、アプリストア、サポートやコンサルタント業務などを行なっていくことなども提案している。