大和証券と大和総研及び富士通は、大和証券のオンライントレードシステム「ダイワのオンライントレード」のインフラ基盤を刷新したと発表した。新システムは、オープンソースソフトウェアLinuxで構築した国内最大級のオンライントレードシステムで、2011年10月から段階的に新システムへ移行し、2012年4月より本格稼働している。

インフラ基盤には富士通製インメモリデータ管理ソフトウェア「Primesoft Server」等を採用し、高速処理の実現だけでなく、アクセス集中時の安定性やセキュリティを重視した構成としている。

高速インメモリデータ管理ソフトウェア「Primesoft Server」イメージ概要

新システム特長は、オンライントレードシステムで重要となるセッション管理機能には高い可用性と拡張性を備え、マイクロ(百万分の一)秒レベルの処理を実現する「Primesoft Server」を採用している点。本ソフトウェアの採用は東京証券取引所の株式売買システム「arrowhead」に続くもの。また、メモリ上のデータを3重に保持しており、障害発生時は数秒でノードを切替え、サービスを継続したまま障害箇所の保守、再組み込みが可能だという。

大和総研では、ハードウェアに依存しないシステム環境を目指してオープンソースソフトウェア Linuxによる構築を推進しており、今回、商用UNIXをベースとしていたオンライントレードシステムをLinuxベースに刷新した。

今回のシステム刷新では、仮想化技術を利用し、各種サーバをブレードサーバへ集約したほいか、Linux等の汎用製品、インフラ標準基盤の適用により、運用保守業務を効率化し、運用保守コストの削減(3割)を実現しているという。

オンライントレードを支えるインフラ基盤