グローバル調査会社のイプソスは世界25カ国で、テクノロジーに関する嗜好(しこう)を調査し、その結果を発表した。携帯電話とパソコンのどちらかをあきらめなくてはならない場合では、携帯電話をあきらめる人が多数派(65%)という結果になった。

調査は2012年1月5日~16日に「テクノロジーに関する嗜好」をテーマにして、同社が世界24カ国で毎月実施しているGlobal@dviser調査手法で実施した(今回は通常の24カ国に香港を加えた25カ国)。質問内容は、「携帯電話とパソコン」「テレビとソーシャルネットワーク」「携帯電話とセックス」を比べ、どちらを取るかというもの。

パソコンと携帯では、対象国25カ国の65%が「携帯をあきらめる」

全体で見ると、携帯電話とパソコンの比較では対象国25カ国の人々の65%が携帯電話をあきらめ、パソコンを取ると回答した。女性は男性よりも携帯電話をあきらめきれないようで、男性の69%が「携帯電話をあきらめる」と回答したのに対し、女性は8ポイント少ない61%だった。また、「携帯電話をあきらめる」と回答した割合が最も高い国トップ3はカナダ(80%)、ドイツ(78%)、ブラジル(77%)。反対に携帯電話をあきらめる割合が少ない国は、サウジアラビア(49%)、南アフリカ(52%)、インドネシアと韓国(共に55%)だった。

テレビとソーシャルネットワークの比較。全体的に国民性の違いがくっきりと出た調査となった

先進国ではテレビ、新興国ではソーシャルネットワークを選択

テレビとソーシャルネットワークの比較では、ソーシャルネットワークをあきらめる人が全体の58%。35歳以下ではその割合は五分五分で、年代が上がるとともに「ソーシャルネットワークをあきらめる」と回答した割合が上がる傾向にあった。地域別に見ると、北アメリカやヨーロッパでは断然テレビが有利。反対にBRICs(ブラジル、ロシア、インド中国)の国々では、ソーシャルネットワークをあきらめると回答したのは42%にとどまった。「ソーシャルネットワークをあきらめる」と回答した割合が最も高い国トップ3は、イギリス(77%)、フランス(76%)、オーストラリア(75%)。低い国は中国(35%)で、トルコ(39%)、ブラジル(39%)だった。

国民性の違いがくっきり。携帯電話とセックスとの比較

携帯電話とセックスの比較では、全体の78%が携帯電話をあきらめると回答した。男女別にみると、男性は87%が「携帯電話をあきらめセックスを取る」と回答したのに対し、女性は70%にとどまった。各地域での違いが非常にはっきりしており、アジア・パシフィック地域の国々で「セックスをあきらめる」と回答した割合が特に高く、日本では47%が「セックスをあきらめ、携帯電話をとる」と回答。反対の傾向が強いのはラテンアメリカ地域で、ブラジルでは「セックスをあきらめる」と回答したのは8%。アルゼンチン(9%)、スペイン(10%)、イタリア(11%)、カナダ(12%)がそれに続いた。

※調査対象国は、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イギリス、香港、ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、日本、メキシコ、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、アフリカ、韓国、スペイン、スウェーデン、トルコ、米国 

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