21日、クロレラ健康栄養研究会は、「健康長寿社会の実現に向けた、クロレラの持つ可能性について」と題し、研究成果発表会を都内で開催した。
クロレラとは、豊富なタンパク質を含む食べるプランクトン
クロレラとは、約100年前にオランダで発見された植物性プランクトンで、大きさは3~8マイクロメートル(1,000分の3~8ミリ)。タンパク質の合成量は、大豆の約120倍と、 豊富なタンパク質を含むことから、世界各国で食糧化のための研究が進められ、日本では1960年代に学校給食として採用された。専用のタンクで培養されたクロレラは、腐敗を防ぐため、乾燥させて粉末や錠剤の状態にされる。鮮やかな緑色で、青ノリや抹茶に近い香りが特徴的だ。
1986年には安全な健康食品であることが日本健康食品協会に認定され、JHFA(Japan Health Food Authorization)マークを取得。2000年代に入ると、クロレラは健康食品としてますます注目を集め、生産にも力が入れられている。
クロレラには豊富なタンパク質のほか、必須アミノ酸や葉酸、ビタミンB群やビタミンDが含まれている。特に、コレステロールを減少させる働きを持つ葉緑素が多く、ニンジンやカボチャといった緑黄色野菜と比較するとおよそ10倍の含有量を誇るという。
クロレラには抗酸化作用とデトックス効果がある
クロレラ健康栄養研究会によれば、クロレラには(1)生活習慣病を防ぐ「抗酸化作用」と、(2)体内の有害物質を排出する「デトックス効果」が期待できるという。
クロレラは、ほうれん草やブロッコリーなどに豊富に含まれているルテインというカロテノイド(食品に含まれる色素)の含有量が高いとされる。ルテインには抗酸化作用があるため、クロレラを摂取することで、体内で発生し、生活習慣病の原因となる有害な活性酵素を減らすことが可能だという。
また、クロレラを摂取することによって、体内に蓄積されてしまったダイオキシン類やメチル水銀といった有害物質を排出しやすくなる。これはクロレラに、デトックス作用がある食物繊維が多く含まれているためであるという。
同研究会は、「優れた健康食品であるクロレラを普及させ、日本がより健康な長寿社会になるよう努力していきたい」と語った。
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