マイナビが発行するマイナビ新書から、コンピュータとネットワークで構築されたサイバー空間で起こっている見えない戦争をテーマとした新刊『サイバー戦争』が6月23日に発売される。著者は、マイナビニュースでもお馴染みの山田井ユウキさん。全216ページで、定価は872円。

山田井さんは、2001年より個人サイト「カフェオレ・ライター」を運営しており、月間のアクセスは100万PVを超えるという。日本のインターネット黎明期よりネット文化を研究し、特にサブカルチャー / ポップカルチャー分野に造詣が深く、現在はマイナビニュースやMac Fanなど多数の媒体で記事を執筆している。

山田井さんの初めての書籍企画となる同書は、「抱かれ枕の実用的な使い方を思いついたので試してみた」や「BL缶バッジをお尻と乳首につけて、フロンティアワークスのダリア編集部に突撃してきた」などからは、同じ人が執筆したとは想像もつかない、いたって"真面目"な内容となっている。

山田井さんの個人サイト「カフェオレ・ライター

「抱かれ枕の実用的な使い方を思いついたので試してみた」から著者近影!?
(カフェオレ・ライターより)

ある日突然、電気やネットワークなどのインフラがダウンしたことを想像してみて欲しい……と始まる同書は、たった1人のハッカーによって巨大な組織を壊滅寸前に追い込むことが可能な現代において、日本全体で、また個人としてどのような対策をとっていくべきなのかを、コンピュータウイルスの歴史や近年起きた国内大手企業へのサイバー攻撃の手口、米中の国家間で起きたサイバー戦争の実例などを解説しながら、その答えを導き出そうとする。

サイバー攻撃、サイバーテロ、機密情報の漏洩、フィッシング……このような言葉をどのように感じるだろうか。もし、自分には関係ないことと思うようなら、ぜひ同書を読んで頂きたい。著者はこのような個人の"意識"にも警鐘を鳴らしている。すなわち、ユーザーのセキュリティ意識の欠如が脆弱性の種となり、それは"攻撃"を受ける被害者になると同時に、攻撃への"加担者"ともなることと述べているのだ。