NECとSAS Institute Japanは5月22日、ビッグデータ関連事業の強化に向け、協業することで合意したと発表した。これにより、NECはSASとSIリセラー契約を結び、SASのビジネス・アナリティクス製品の販売を開始する。

具体的には、NECのデータ分析プラットフォーム「InfoFrame DWH Appliance」とSASのビジネス・アナリティクス製品を連携させることで、他のプラットフォームを利用した場合に比べ、分析処理を10倍以上高速化する。

InfoFrame DWH ApplianceとSASのBA製品の連携

両製品の連携により分析のトライ&エラーが迅速に行われるようになるため、データ活用におけるPDCAサイクルが加速し、システムの構築・運用の簡易化、TCOを最大3分の1まで削減することが可能になるという。

SAS製品とIDAの連携によって実現される高速かつ繰返し分析可能な環境

あわせて、NECが有する業種ノウハウとSASが有するデータ活用ノウハウを連携し、各業種特有の大量データ分析視点や分析手法を標準化したテンプレートを共同開発する。テンプレートは業種別の分析テンプレートで、CGM(Consumer Generated Media)から収集されたデータ活用を中心に、ネットサービス業、通信業、流通・サービス業、製造業など業界特有の大量データ分析視点、分析データの作り方、分析方法論、アウトプット例などを10種類整備し、9月からNECが販売を開始する。

これに伴い、両社はビジネス・アナリティクスを用いたシステムの提案・販売・構築などを共同で行う体制を100人規模で確立し、統計解析・データマイニングをビジネスシーンに適用し、SAS製品を用いた分析モデルの構築・実行支援を行う要員をNEC内に20人体制で確立する。