島根大学は5月17日、同大総合理工学部 地球資源環境学科 所蔵の魚の化石が、鶴見大学歯学部の小寺春人講師と国立科学博物館の友田淑郎元主任研究員の調査によって、世界最古の「アユ」であったことが判明したと発表した。
この魚の化石は40年前に島根県松江市馬潟の1000万年前に堆積した「松江層」から発掘されたもので、今回、電子顕微鏡による観察などを行った結果、櫛のような形状の歯を持つこと、ヒレ・背骨の特長などから"アユ"であることが判明したという。
従来アユは、第四紀の始まり(約258万年前)に出現したものと想定されてきたが、今回の発見によって、それよりもさらに750万年ほど古い時代から存在したことが示されたこととなる。
なお、このアユの化石は、2012年6月2日~24日の土日のみではあるが、松江市奥谷町にある島根大学サテライトミュージアム(1階多目的室)にて展示される予定である(開館時間は10:00~17:00)。