日立ソリューションズは4月23日、情報漏洩防止ソリューション「秘文」シリーズに、スマートデバイス向け新製品を追加し、さらに仮想デスクトップ対応やファイル単位による持ち出し制御などの機能強化を行った「秘文 Version10」の販売を6月29日から開始すると発表した。
同シリーズでは、スマートデバイスや仮想デスクトップ環境における情報漏洩対策を実現し、ファイル単位のきめ細かい持ち出し制御により多様化するセキュリティリスクに柔軟に対応する。
スマートデバイス向けでは、Android OS向けの暗号化ソフトウェア「秘文AE SmartDevice Encryption」を追加。このソフトは、Android端末で利用でき、スマートデバイスの内部メモリと外部メディアの暗号化を行うことでデータが第三者に参照されることを防ぎ、紛失・盗難による情報漏洩を防止する。さらに、内部メモリと外部メディアの暗号化は自動的に行われるため、ユーザーは暗号化操作を意識する必要はない。
また、従来から提供しているメディア暗号化製品「秘文AE Information Cypher」とデバイスの持ち出し制御製品「秘文AE Information Fortress」を仮想デスクトップ環境に対応させることで、仮想デスクトップ環境の情報漏洩経路となりうる外部メディア、印刷、メール・Webに対してPCと同様の情報漏洩対策が可能となった。これにより、デスクトップ仮想化をする際も、従来のPCにおけるセキュリティ対策を変えることなく、移行することが可能となる。対応仮想環境は、VMware vSphere 5(ESXi 5)、Hyper-V 2.0、対応仮想インタフェースはXenDesktop 5.5、VMware View 5。
さらに、ファイル単位でのきめ細かい持ち出し制御を行う「秘文 Server Extension」と、ファイルに機密レベル(情報の重要度)を付加する「秘文AE SecurityPolicyEnforcer ServerAgent」を「秘文」シリーズに追加した。「秘文」の持ち出し制御の基準を利用者の権限だけでなく、ファイル単位を加えることにより、標的型サイバー攻撃などによる利用者が意図しない情報漏洩を防止する。