IDC Japanは4月9日、国内クラウドアプリケーションプラットフォームソフトウェア市場のベンダー競合分析に関する調査結果を発表した。

同調査は、IDCの国内ソフトウェア市場定義に従い、「PaaS」と「IaaS向けアプリケーションプラットフォームソフトウェア」の2つのセグメントで構成されるクラウドアプリケーションプラットフォーム市場における、主要なベンダーのポジショニング/ビジネス動向、各ソリューション市場の寡占化状況などを調査/分析したもの。

2011年上半期の同市場の規模は70億2,200万円、前年同期比成長率24.8%で、内訳はPaaS市場が16億6,400万円、IaaS向けアプリケーションプラットフォームソフトウェア市場が53億5,800万円となっている。前年同期比成長率の内訳は、PaaS市場が34.6%、IaaS向けアプリケーションプラットフォームソフトウェア市場が22.0%だった。

各市場で上位を占めるベンダーは、PaaS市場ではセールスフォース・ドットコム、マイクロソフト、グーグル、IaaS向けアプリケーションプラットフォームソフトウェア市場ではIBM、ヴイエムウェア、マイクロソフトとしている。

国内クラウドアプリケーションプラットフォーム市場 上位7ベンダーの前年同期比成長率/シェア/売上額規模、2011年上半期 資料:IDC Japan

同市場が立ち上がったのは、マイクロソフトがWindows Azure Platformで本格的にPaaSビジネスに参入した2010年からと同社では分析している。現時点で、PaaS市場に参入しているベンダーは少なく新規参入は続いているが、既存のPaaSは得意とする領域のアプリケーション開発で各ベンダーが棲み分けている状況だという。また、2011年はJavaをサポートするPaaSの選択肢が増加したが、多くは正式サービス開始前のベータサービスにとどまっている。