株式会社NTTアドは、首都圏在住20~59歳男女個人500名を対象としたインターネット調査「コミュニティサイトに関する意識調査」を行い、その結果について27日発表した。調査は3月2日~5日に行われ、詳しい調査結果は同社のサイトのウェブマガジン「先事新聞 Vol.26」に公開している。

同社は毎年、通信利用に関する基礎調査として「デジタルコミュニケーションライフ調査」を行なっている。同調査においても、普段よく見る情報源に「コミュニティサイト」を挙げる人は2009年の15.1%から2011年には22.3%と大幅に増加しており(下図破線)、2011年の20代では約5割がコミュニティサイトを利用していることがわかった。

固定パソコン、携帯電話(スマートフォン)を問わず、よくみる情報源を複数回答してもらったもの

最近はコミュニティサイトを使って自分の知識、商品に対する評価などを記録し、ユーザー間で共有する利用スタイルが多くみられるが、コミュニティサイトの利用率は全体の52.4%と半数以上。特に女性20~40代では約7割が利用しており、全体と比較して高い傾向にあった。

また、現在は利用していないが利用をしたいという「利用意向率」は60.6%と利用率を上回る結果に。特に20代では7割以上の利用意向率があることもわかった。かなり浸透していると思われていたコミュニティサイトだが、まだまだ今後も利用拡大の見込みはあるようだ。

よく利用されているサイトのジャンルは「グルメ・レシピ」関連が48.2%と圧倒的。以下「自己啓発(語学学習支援サイトや知識共有サイト)」(13.0%)、「エンターテインメント(ゲーム攻略情報や映画情報共有サイトなど)」(3.6%)と続く。利用する理由としては「知らない情報を知ることが出来る」「知識が増える」などが上位に挙がった。

実際に利用している人が挙げる「利用した理由」の数々。一人で調べ物をするよりも、コミュニティで知識を共有し合った方が効率は良い

利用意向の高いコミュニティサイトのジャンルも「グルメ・レシピ」関連が1人勝ち状態の46.2%。20~30代の女性では約6割が「グルメ・レシピ」関連サイトの利用を今後していきたいと考えているようだ。

では、冒頭で触れた「利用拡大の可能性」を秘めているコミュニティサイトとは一体どのようなジャンルなのか。利用意向率から、利用率を引いたポイントをグラフにすると以下のようになる。

利用拡大が期待されるコミュニティサイト

「日常生活系」コミュニティサイトというくくり方をされても漠然としすぎていて正直よくわからないが、自由回答では「離れていてもコミュニケーションがとれて便利」「サイト内の人たちと共感し合うことで目的に近づくことができる」「同じ目標に向かっている人同士がつながると心強い」などの声もあった。

他者とのコミュニケーションの活性化や、人とつながることによるモチベーション喚起が期待できるなど、コミュニティサイトに対してプラスの評価が多い一方で、ステルスマーケティング(ステマ)の問題や運営側のコンプライアンス、また同調査でも懸念の声が多かった情報漏えいの問題なども今後重要な課題となってくるだろう。

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