医師限定のSNS「MedPeer」を運営するメドピア株式会社では、MedPeer登録会員を対象としたインターネットリサーチを行ったと発表した。調査項目は「専門医資格をいくつ保有していますか(有効回答数2,534)」「医局を離れたくなるタイミングは?(有効回答数4,359)」の2項目。

専門医資格については、「自分の診療科の専門医のみを持っている」と回答した人が最も多く38%となった。「いくつか持っていたが、更新が面倒で数を絞った」「資格数を増やすと学会や研修会などのノルマが増えて経費がかさむので、自分の診療科の専門医だけにしている」「開業医にはほとんど必要ない」といった意見がみられた。

次に多かったのが「自分の診療科の専門医と関連分野の専門医の計2つを持っている」と回答した人で、全体の21%。しかし「専門医の維持には時間もお金もかかる」という意見が多く、その割には「メリットがない」「給料に反映されない」という不満があるようだ。次の更新はしないかもしれないという意見もみられた。とはいえ、一度資格を喪失すると再取得がほぼ不可能だからという理由から、3つ以上の専門医資格を持ったあま維持している人もいた。

専門医資格の取得はしたものの、維持に費用と労力がかかるので失効したという医師も

また、医局を離れたくなる時があるかという問いに対しては、「ない」と回答した医師はたったの12.3%で、「【ある】人事で無理を強いられた時」と回答した医師は全体の21.5%を占めた。「ある」と回答した人の中には「教授がかわって診療方針も変わった」「人事に不公平感を感じた」などの理由が多くみられた。「医局を離れたいと思ったことがない」という回答には「いろいろと面倒を見てもらっている」「もともと拘束の少ない医局なので」といった理由が挙げられていた。

たとえそれまで居心地が良かった場所でも、方針が変われば離れたくなってしまうもの。医師に限らずどこの職場にも言えることかもしれない

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