NECは2月27日、文書の高速検索と分類表示を行うことで、必要な文書を短時間で発見できる意味検索エンジンを開発したと発表した。同検索エンジンを社内評価したところ、検索1回当たりのオペレーターの作業時間を短縮し、1ヵ月当たりの問い合わせ対応の完了件数が25%増加したことが確認されたという。
意味検索とは、検索する言葉をその同義語や上位・下位概念の言葉にも広げて、関係する文書を幅広く検索する方式。同社が開発した意味検索エンジンは、「意味検索を高速に実行する圧縮インデックス管理技術」「絞り込み用検索キーワードを容易に発見できる重要語分類技術」「代表的な事例を短時間で理解できる因果関係マップ」から構成される。
具体的には、上位・下位概念を含んだ検索キーワードと文書との関係を記載したインデックスのデータを圧縮保持する技術により、オンメモリ処理を実現し高速な意味検索が実現されたほか、検索結果に含まれる重要語を高速に分類表示する技術により、大量の検索結果をさらに絞り込むための検索キーワードをオペレーターが容易に発見可能となった。
同社のコンタクトセンター「NECオラクルレスポンスセンター」に同検索エンジンを適用し評価したところ、検索1回当たりのオペレーターの作業時間が短縮され、1ヵ月当たりの問い合わせ対応の完了件数が25%増加したほか、対応完了までの日数の短縮と回答の質の改善に伴う顧客満足度の向上を確認できたという。
