日本SF大賞を受賞した鬼才・貴志祐介氏の長編小説『新世界より』がテレビ朝日にてTVアニメ化されることが決定した。監督は石浜真史氏、アニメーション制作はA-1 Picturesが担当する。

『新世界より』のTVアニメ化が決定

2008年に発表され、各賞・各書評で大絶賛を浴びるなど大きな注目を集めながら、そのイマジネーションに満ちた特異な世界観と圧倒的な広がりを見せる壮大なストーリーから「映像化不可能」とまで言われた空前絶後のエンターテインメント『新世界より』。作品の発表から4年の時を経た今、TVアニメとして映像化が実現する。

舞台は未来。主役は5人の少年少女たち。幼少期から青年期に渡る未曾有の冒険と壮絶な戦いを、彼らの成長や葛藤と共に描いていく。「呪力」という"神の力"を手に入れた人間、人間に劣らぬ知性を持った異種族、さらには歪んだ進化を遂げた異形の怪物たち。さまざまな勢力や思惑が入り乱れる先の読めない展開は、息つく暇もないクライマックスの連続。そして、スリリングな物語の奥には、生命の根源にかかわる深遠なテーマも潜んでいる。

■『新世界より』ストーリー概要
1000年後の日本。
人々は、水と緑にあふれた理想郷とも言える街で平和に暮らしていた。社会の基盤となっているのは、21世紀まで著しい発展を遂げていた科学文明ではなく、その時代の人間であれば誰しもに備わっている「呪力(じゅりょく)」と呼ばれる念動力。彼らは、八丁標(はっちょうじめ)と名付けられた結界の中で、数千人ほどの小さなコミュニティーを形成し、呪力を駆使した奉仕・協力体制によって社会を成り立たせていた。
そんな世界で育った5人の少年少女、早季、覚、真理亜、守、瞬は、ある出来事から、自分たちを育んできた社会は、情報、思想、記憶、愛、さらに命までもが、一部の大人によって徹底的に管理・統制された、歪んだものであることに気づく。さらに、その裏には、人類がたどってきた血塗られた歴史も隠されていた。やがて、すべてを知った彼らは、滅びゆく世界を、掛け替えのない仲間たちを守るために、命を賭けた冒険と戦いに身を投じていくことになる。そして、闘いの果てには、驚きの真実が待ち受けていた!

アニメ化にあたっては、監督・石浜真史氏、アニメーション制作・A-1 Picturesのコンビに加え、シリーズ構成は十川誠志氏が担当。注目のキャスト陣は、渡辺早季役を種田梨沙、朝比奈覚役を東條加那子、秋月真理亜役を花澤香菜、伊東守役を工藤晴香、青沼瞬役を藤堂真衣が担当する。

なお、本作のTVアニメ化決定にあたり、千葉・幕張メッセで開催される「アニメコンテンツエキスポ(ACE) 2012」にてステージイベントを実施。2012年4月1日(日)の14時05分~14時35分にwhiteステージにてには、イベントには石浜真史監督のほか、種田梨沙、東條加那子、花澤香菜、工藤晴香、藤堂真衣といったキャスト陣が登場し、トークショーやPVの初公開などが行われる予定となっている。詳細については番組公式サイトおよびACE2012公式サイトなどをチェックしてほしい。

■TVアニメ『新世界より』おもなスタッフ
原作 / 貴志祐介『新世界より』(講談社文庫刊)◆監督 / 石浜真史◆シリーズ構成 / 十川誠志◆アニメーション制作 / A-1 Pictures◆放送局 / テレビ朝日、CSテレ朝チャンネル ほか

■TVアニメ『新世界より』おもなキャスト
渡辺早季 / 種田梨沙◆朝比奈覚 / 東條加那子◆秋月真理亜 / 花澤香菜◆伊東守 / 工藤晴香◆青沼瞬 / 藤堂真衣
(C)貴志祐介・講談社/「新世界より」製作委員会