大京とソフトバンク クリエイティブ、オリックスの3社は2月15日、大京が東京都台東区に建設を進めているマンション「ライオンズ蔵前レジデンス」のマンションギャラリー「ライオンズマンション蔵前橋インフォメーションサロン」に、ソフトバンク クリエイティブとオリックスが提供するタッチパネル式デジタルサイネージを設置、来場者が主体的にマンション情報を引き出すことが可能な情報提供システムの運用を開始したことを発表した。

マンションギャラリー「ライオンズマンション蔵前橋インフォメーションサロン」に設置されたデジタルサイネージ

従来、マンション販売ではギャラリー来場者に対し、担当者が順路に沿ってパネルや映像・資料などを用いて立地や建物の構造、仕様設備などの説明を行っていたが、近年、こうした情報量が増加してきたほか、事前にインターネット上で情報を得てから来場するため、周辺環境を知りたいなど、来場者のニーズがより多様化しており、こうした多岐に渡る必要な情報を瞬時に提供できることが求められていた。

従来型のマンションギャラリーで見られる展示物の様子。左が建物内部の断面、右がセキュリティ関連の説明となっている

今回のデジタルサイネージの採用は、構造・セキュリティ対策への取り組みをわかりやすく伝えること、モデルルームでは表現しきれない部屋のタイプやカラーの疑似体験などの情報を、来場者が主体的に入手できることを目的に導入された。

主な提供コンテンツは、「沿線施設・アクセス情報」、「周辺地図の視覚的体感」、「ルームガイド」、「カラーセレクト」、「ウォークスルー」、「セキュリティシステム体感」、「構造」、「カメラサービス」となっている。

「沿線施設・アクセス情報」は路線図や周辺の駅を選択することで、駅からの所要時間や近隣施設をめぐる疑似体験ツアーを見ることが可能。「周辺地図の視覚的体感」は、マンション周辺の店舗や学校、病院施設などの生活情報の表示に加え、施設情報やストリートビューなども表示することが可能。また、1タッチで画面上に施設までの道順などを表示し、それを携帯電話やスマートフォンにメールで送信することも可能となっている。

Google マップを活用して経路探索やストリートビューによる周辺の様子確認などが可能

「ルームガイド」、「カラーセレクト」、「ウォークスルー」、「セキュリティシステム体感」、「構造」はマンションの建物に関するコンテンツ。各タイプの間取りやメニュープランの比較検討ができるほか、フローリングや扉の色選択、3D CGで作られた部屋の中を自由に移動したりすることができる。また、マンションのセキュリティ機能が生活している中でどのように機能するかや、構造模型や設備の3D CGによる基本性能の確認、拡大表示による詳細な構造の確認などが可能となっている。こうしたコンテンツを用意した背景として、大京では、複数タイプの部屋が実際に建てられるもののモデルルームで見せられるのはその一部のみであり、また、実際の部屋への陽の入り方や眺望などのイメージも、従来のパネルやモデルルームだけではわかりづらいという問題があり、そうした部分含めてより理解してもらいやすくするためにした、と説明している。

3D CGにて表示される部屋の様子。フローリングの色などを即座変更して、雰囲気を確認することが可能

通常、モデルルームに用意される部屋タイプ以外は見取り図を見てイメージするしかないが、そうした部屋タイプも3D CGで用意されており、実際に部屋の中を探索するような使い方も可能

部屋の構造なども角度を変えて見て取ることも可能

そして「カメラサービス」は、オリジナルフレームによる記念撮影ができるというもので、メールアドレスに写真データを送信することも可能だ。

なお、ライオンズ蔵前レジデンスの総戸数は82戸、専有面積は30.08~67.36m2(1DK~3LDK)の11バリエーションが用意されており、モデルルームでは82戸中14戸に適用される67.36m2の体験はできるものの、それ以外に関してはこのデジタルサイネージを経由して見ることとなる。第一期の募集は2012年3月を予定しており、予定販売価格は2300万円台~5700万円台とのこと。大京では今後、マンションギャラリーには1台もしくは2台程度のデジタルサイネージを配置し、来場者の利便性の向上を図りたいとしている。