Font for eveyone.

2月7日、モリサワは日本語Webフォントサービス「TypeSquare」を2月22日より開始すると発表した。当初提供されるフォントは154書体。年内は無償で利用できるキャンペーンが実施される予定になっている。技術詳細は発表されていないが、現行のWeb標準の技術に準拠したものになるとみられる。

この動向は日本のWebサイトにとってひとつの大きなマイルストーンになると言える。Webフォントの有償サービスは英語圏では開始されており、いくつもの巨大サイトがWebフォントを活用したサービスを開始している。WebフォントはPCやOSなどの条件に左右されずに同一のUIを提供する方法でもあるが、iPadやiPhoneなどのモバイルデバイスにおいてよりリッチなUIを提供するといった意味合いも大きい。

iPadやiPhoneなどのデバイスには別途フォントをインストールするといったことができない。こういった環境で多種多様でリッチなフォントを活用したページを表示させるには、今のところWebフォントが唯一の有望な方法と見られている。

フォント数が少なくデータサイズも小さい英語圏のフォントに関しては、かなり早い段階からいくつもの有償サービスが開始されていた。大手ソフトウェアベンダから無料のサービスが提供されるなど、日本の事情から見ると羨ましいともいえる状況が続いていた。今回モリサワから発表されたサービスは、こうした日本の状況を変える可能性を持っている。これからどういった展開がなされていくのか、今後の展開が注目される。