米Appleの2011年第4四半期における世界の携帯電話売上におけるシェアは36%に達し、直前の第3四半期の20%から急増したという。また販売台数ベースにおける同社のシェアはわずか9%で、実に4倍近い開きがある。これは、高付加価値端末市場におけるAppleのシェアの高さを物語るものだ。

同レポートは調査委会社のUBSが2月2日(米国時間)に発表したもので、その抜粋資料はApple Insiderのエントリで確認できる

携帯端末にはハイエンドからローエンドまでさまざまな価格帯の製品が存在するが、一般にハイエンド端末ほど原価と販売額の間のマージンが大きく、利益率が高くなる傾向がある。例えばiPhoneの原価は200ドル前後なのに対し、販売額は500-600ドル程度とされており、単純計算でその差額がマージンとなる。ローエンド端末ではマージンが低くなるため、その分より多くの台数を捌かないと得られる利益が少なくなる。

UBSのデータで興味深いのは、EBIT (Earnings Before Interest and Taxes:支払金利前税引前利益)ベースで各社のシェアを比較したグラフで、Appleが第4四半期に実に74%のシェアを獲得している点だ。EBITはいわゆる「営業利益」で、本業における営業収入を示す指標となる。これを売上で割った値が「利益率」となる。つまり全体の売上が大きかったとしても、先ほどのマージンが少なく利益が少なければ、営業利益や利益率は低くなる。

第3四半期におけるAppleのEBITシェアは49%だったが、これが第4四半期には急上昇して74%となった。売上ベースでいえば上記のように36%程度だが、営業利益ベースで各社のシェアを比較するとAppleの順位が急上昇することがわかる。

第4四半期でAppleの決算が大躍進した理由の1つが、このiPhoneの販売好調だ。特に最新のiPhone 4Sの発売日が例年の6-7月時期からずれ込み、9-10月のリリースとなったことで、同製品を求めるユーザーが殺到して販売台数が驚異的に伸びた。さらにiPhoneは通年でみると第4四半期の販売台数が高い傾向が強く、このトレンドをさらに後押しした形だ。

UBSのデータから読み取れるのは、iPhone販売が非常に好調だったこと、そしてiPhoneの驚異的な利益率の高さだ。製造業としては驚異的な高利益率を達成する現在のAppleの好調を支えているのは、間違いなくiPhoneやその周辺デバイスに依る部分が大きい。そして、年率29%成長を達成した携帯電話市場を押し上げているのもまた、iPhoneの好調にその一端がある。

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