TwitterやFacebookを通じた情報波及効果が高まり、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)をマーケティングに活用する動きが活発になってきた。単純に投稿の手間だけを比べたら、SNSはブログよりも簡単である。中でもTwitterは、サービスによって投稿が140文字以内に制限されている。それだけの作業で、影響力のある有名人や芸能人は製品やサービスの宣伝から一体いくら稼いでいるのか? 雑誌New Yorkの電子版のVultureが「The Celebrity Economy (セレブリティの経済)」という特集を組み、その中でPRツイートに対する報酬を紹介している。

米国ではAd.lyという会社が、Twitter上で影響力のある有名人や芸能人と企業を結ぶマーケティングサービスを提供している。クライアントには、GAP傘下のOld Navy、家電量販店Best Buy、トヨタ、アメリカン航空などが名を連ねる。一方Ad.lyと契約するセレブリティたちは、フォロワー数を土台に、ツイートに対するフォロワーの反応や共有・リツイートの広がり方なども考慮して格付けされている。

たとえば、630万人のフォロワーを持ち、何かと騒動を引き起こすラッパーのスヌープ・ドッグが報酬の上位クラスに含まれており、報酬額は1ツイートあたり最大8,000ドル(約610,000円)程度になるという。中位クラスにはフォロワー数220万人のポーラ・アブドゥルなどが含まれ、報酬は1ツイートあたり5,000ドル(約380,000円)程度。フォロワー数80万人のホイットニー・ポートだと下位クラスになり、報酬は2,500ドル (約190,000円)程度になる。

セレブの話題性によっては"時価"と呼べるような報酬になる時もある。番組プロデューサーとのトラブルから人気ドラマシリーズを降板させられ、舌戦を繰り広げていたチャーリー・シーンとAd.lyが契約した直後には1ツイートあたり約50,000ドル(約3,810,000円)の報酬だったという。その頃にシーンがInternships.comをPRしたツイートは、最初の1時間に95,333クリック、48時間で450,000クリックを引き出した。結果Internships.comの訪問者が100万人も増加し、世界181カ国から82,000通以上のインターンシップの申し込みがあったという。