シャープは、電子黒板やテレビ会議用ディスプレイとして利用できるタッチディスプレイ「BIG PAD」シリーズに、従来の60V型および70V型に加え、新たに80V型(PN-L802B)を追加し、1月31日より販売すると発表した。価格はオープンだが、市場想定価格は150万円程度(ディスプレイのみ)。

「BIG PAD」(PN-L802B)。台はオプション

PN-L802Bの表示エリアは、約1.7m(横幅)×約0.9m(高さ)で、約1畳分のサイズに相当する。解像度は1,920×1,080ドット。最大輝度は300cd/平方メートルで、コントラスト比は3,000:1。主にオフィスや教育現場での利用を想定している。

「BIG PAD」のホーム画面(表示しているディスプレイ自体は別の製品)

シャープ常務執行役員 ビジネスソリューション事業統括 中山藤一氏

大型の80型を追加した理由をシャープ常務執行役員 ビジネスソリューション事業統括 中山藤一氏は、「70インチでは文教市場では少し小さいといわれ、今回80型のサイズを開発した」と説明。今後は、より大型のディスプレイの投入も検討していくという。

「BIG PAD」は基本的に、PCに接続してPC用ディスプレイとして利用する。シャープ独自開発の「SHARPペンソフト」と専用ペンが付属しており、電子黒板として使えるほか、文書データや表計算シートを画面表示した上から手書きし、その内容を保存できる。また、同社製デジタル複合機と連携すれば、表示内容のプリントアウトしたり、スキャンした紙文書を画面上に表示したりできる。

パネルは2点のマルチタッチに対応しており、画面上をスマートフォンのようにタッチ操作することで、表示内容の拡大や縮小、ページ送りができる。中山氏は、「プロジェクタにはなかった明るさと使いやすさを追求した」と語った。

なお、タッチペンの位置を判定するペンセンシングは、従来の赤外線方式からカメラ方式に変更されている。

消費電力は、LEDの採用により260Wに抑えられており、50型のプラズマディスプレイや77型プロジェクタよりも低いという。

PN-L802Bの消費電力

今後は、タブレットとの連携を強め、プロジェクタやホワイトボードの置き換えとして、ワールドワイドで100万台(BIG PAD全体で)を目標に販売していくという。

「BIG PAD」のターゲット

教育市場向けに、生徒画面を「BIG PAD」に表示するソリューションも現在開発中だという