JTB グループの人事コンサルティング会社であるジェイティービーモチベーションズは12月13日、全国の20歳代から40歳代の企業に勤める人618人に対して実施した「会社が好きですか」という調査の結果を発表した。

同調査は、東日本大震災後に価値観や職業観に変化が見られるなか、会社に対する愛着心がどのような状態であるかを探り、個人と組織のよりよい共存・発展の方向を検討するために実施したもの。

同調査の結果、「会社が好き」と答えた人は8%、「どちらかといえば好き」と答えた人が53%で、合計61.5%の人が会社に対し好意的な回答をした。一方、「会社がきらい」と回答した人は11%となり、「どちらかといえばきらい」の27%と合わせて、会社に対し否定的な回答はは38.5%となった。

会社が「好きである」人と「きらいである」人のスコアの差が最も大きい項目は、「今の会社に勤め続けたい」(87%の差)、「今の会社に所属することに、誇りを感じる」(86%の差)、「仕事に対するやる気は高いと思う」(82%の差)の順となっており、同社では「会社への好感度が違うと、帰属意識やモチベーションの高さにも大差がつくことがわかった」と指摘している。

会社や仕事に対する気持ちを聞いたところ、会社が「好きである」人と「きらいである」人のスコアの差が最も大きい項目は、上から「今の会社では、自分に合った仕事ができる」(81%の差)、「社内の人間関係がいい」(74%の差)、「今の会社が、社会の役に立っている」(70%の差)、「今の会社では、公正な評価がされている」(69%の差)となった。

同社は、「社会の役に立っている」ことが会社が好きな理由に挙げられるのは、大震災後の社会貢献意欲の向上に伴う、新しい傾向と考えられるとしている。

昨年同期に比べて会社が「非常に」もしくは「やや好きになった」人は全体の14%、一方、「まったく」もしくは「あまりそう思わない」人は37%であり、昨年よりも会社への好感度が増している人は少ないようだ。