ウォール・ストリート・ジャーナル・ジャパンは12月1日、ウォール・ストリート・ジャーナル日本版(以下、WSJ日本版)にて「2011年10大ニュース」を発表した。同社の編集部が日本版読者の反響、記事本数が多かったトピックス、米国・アジア版記者が精力的に取材したテーマなどから10本のニュースと、2012年の注目トピックスを選出している。

ウォール・ストリート・ジャーナルサイト内の「2011年10大ニュース」特設ページ

同社によると、WSJ日本版が選ぶ2011年10大ニュースの第1位・第2位は、未曾有の大災害となった東日本大震災関連の記事が占め、第3位には終息の予測が立たない欧州ソブリン危機が3位に選ばれた。

WSJ日本版が選ぶ2011年10大ニュース

順位 テーマ 記事例
第1位 福島第1原発事故が問う原発の将来、続く放射能汚染問題 設計上の欠陥が事故を悪化させた―福島原発 (7月1日)
第2位 東日本大震災―依然としておぼつかない復興への道筋 震災が変えた運命-陸前高田市長の苦悩(4月12日)
第3位 深まる欧州ソブリン危機 ギリシャ国民を待ち受ける苦難(10月30日)
第4位 中東の春」―焦点はシリアの今後に 「アラブの春」の後に「不確実な秋」が到来か(8月24日
第5位 米国債が初めての格下げ―深まる党派対立と政治の機能不全 米格下げめぐる対立、S&P からの電話が発端 (8月8日)
第6位 菅前首相の辞任めぐる政治混迷と野田政権発足―問われる民主党の政権担当能力 日本3度目の開国(有料)(11月15日)
第7位 スティーブ・ジョブズ氏死去―飽くなき挑戦を続けたカリスマを失ったアップル 偉大な功績残した不世出のイノベーター、スティーブ・ジョブズ氏 (10月6日)
第8位 日本経済をむしばむ円高 日本の介入の目的は中小輸出業者支援(有料)(11月10日)
第9位 中国高速鉄道衝突事故―世界No.2に躍進した中国経済の歪みか 故障した「チャイナ・エクスプレス」 (8月2日)
第10位 9.11から10周年―ビンラディン容疑者死亡 ビンラディン後のイスラム―情勢見極める必要 (5月4日)

*上記ランキングおよび記事・社説は、12月中旬発行の「2011年10大ニュース」ブックレットで紹介している。

また、WSJ日本版編集部が、2012年にかけて最も注目するニューストピックスは下記の3つとなっている。

トピックス1 どこまで進む世界経済危機 ―中国は救世主になるのか
トピックス2 「脱原発宣言」の行方―日本の電力地図は塗り変わるのか
トピックス3 政治の季節―米仏で大統領選挙、中国共産党の指導部世代交代