トヨタ自動車(以下、トヨタ)とヤマハ発動機(以下、ヤマハ)は、次世代モビリティ社会の構築に向けて協業すると発表した。「つながるバイク」サービスの開発などを共同で進めていく。

コンセプトスクーター/自転車を前に握手するトヨタ自動車 取締役社長 豊田章男氏(左)とヤマハ発動機 代表取締役社長 柳弘之氏(右)。柳氏は今回の取り組みについて、「走る、曲がる、停まる、という車の基本機能に、"つながる"という4つ目の機能を加える」と表現した。

今回の協業は、統合的な情報インフラの早期構築と、シェアリング等の新交通システムの確立を目的としている。具体的には、トヨタのクルマとヤマハのバイク/電動アシスト自転車に関して充電インフラを共有し、トヨタのエネルギー管理システムである「トヨタスマートセンター」をつないでいく計画。また、ITサービス分野における開発コストの低減も視野に、近く実証実験を始め、「つながる」機能を搭載した車両およびサービスの商品化を目指すという。

現在計画中のサービスとしては、スマートフォンやWi-Fi通信を活用したカーナビ・テレマティクスサービスや、充電スタンドの位置情報・満空情報、充電完了通知などが挙げられている。また、トヨタメディアサービスがEV/PHV向けとして販売する充電スタンド「G-Station」など、充電インフラの共同利用も実現していくほか、シェアリング情報の配信(予約・充電確認/認証・課金など)、サーバにアップロードした診断情報を活用した車両メンテナンスサービスを提供するとしている。

なお、両社は、11月30日から東京ビッグサイトで開催される「スマートモビリティシティ2011(第42回東京モーターショー2011内)」のトヨタブースにおいて、「つながる」電動スクーターと電動アシスト自転車のコンセプトモデルを出展する。

コンセプトモデルとして出展される電動スクーター「EC-Miu」

コンセプトモデルとして出展される電動アシスト自転車「PAS WITH」