Open64 has been well-recognized as an industrial-strength production compiler.

11月10日(米国時間)、オープンソースとして開発されているコンパイラの最新版「Open64 5.0」が公開された。Open64はもともとSGIで開発されていたPro64コンパイラをベースとしたコンパイラプロダクト。C/C++、Fortranのコンパイラが提供されており、i386、i86_64、IA64、MIPSなどのアーキテクチャに対応している。

Open64 5.0はバグ修正やパフォーマンス改善が実施されたメジャーアップグレードバージョン。AMDが開発を支援しているほか、各種ベンダや研究機関などで採用されている。5.0ではインフラストラクチャの改善や新しい最適化処理の導入などで性能の向上がはかられている。

オープンソースのコンパイラ/コンパイラインフラストラクチャとしてはGCCがもっとも良く知られているが、最近ではLLVM Clangがこれに代わりうる存在として高い注目を集めている。Open64はあまり注目されることがないが、すでに10年という歴史があり、研究分野ではよく採用されている。ライセンスがGPLv2であるなど、GPLv3に移行したGCCと比べて差別化もされている。採用事例も含め、実現されている機能や性能などを加味すると、今後露出が増えるものと見られる。