NECは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が今冬にオープンを予定している次世代のTSUTAYA店舗「代官山 蔦屋書店」に、UHF帯RFIDタグ約80万枚を用いた販売・在庫管理システムを構築したと発表した。

このシステムは、同店の主要商品(書籍・DVD・CDなど)にUHF帯RFIDタグを装着し、RFID読み取り用の棚アンテナを取り付けた什器(RFIDスマートシェルフ)・RFIDと電子マネーに対応するセルフレジ・RFIDスマートゲート等と組み合わせたもの。

これまでの在庫管理は、店員がバーコードリーダを各商品にかざして、位置情報も含めた管理を行っていたが、新システムでは、商品にUHF帯RFIDタグを装着し、非接触のハンディーターミナルを用いて商品位置情報等を一括で読み取り、情報の登録時間を軽減する。

また、一部の棚にはRFID読取り用アンテナを取り付け、棚の上に置いた商品のRFIDタグを瞬時に読み取ることが可能だという。

これにより貸出しの多い新作や人気商品は、RFIDスマートシェルフへ陳列を行い、商品に貼付されたUHF帯RFIDタグを定期的・自動的に読み取ることにより、在庫状況の共有や販売データとの整合を迅速に行うことが可能となる。

RFIDスマートシェルフシステム。RFID読取り用の棚アンテナを設置した什器と管理システムを組み合わせ、対象品に貼付されたUHF帯RFIDタグを定期的・自動的に読み取る

また、レジ作業では、複数の商品のタグを一括で認識させることで、顧客のレジ待ち時間の軽減を図るほか、商品にRFIDを装着することでレンタルでのセルフレジも可能となり、商品を他人に見られることなく、複数の電子マネー、Tポイントや現金で簡単に精算ができるようになるという。

RFID対応レジシステム。レジシステムとRFIDの連携により、UHF帯RFIDタグが貼付された対象品を複数一括同時に読み取る