日本電気(NEC)は10月26日、毎秒約250万件のビッグデータ処理を実現する高速ストリーム処理技術を開発したと発表した。渋滞状況や電力使用情報など、大量のセンサによってデータを収集するような環境での利用を想定している。

新技術は、センサが収集したデータとアプリケーションが予め設定したデータの配信条件を、データを蓄積せずにマッチングするという、CEP(複合イベント処理)によって実現されている。また、スケールアウト型のアーキテクチャを採用しており、サーバの数に比例して性能が高まる仕組みになっているという。

NECではすでに、同技術を活用して、ユーザの携帯電話の現在地に応じて交通機関の事故情報などを提供するサービスを試験的に構築している。同サービスでは、5000万台の携帯電話が1分毎に位置情報を更新するという想定で、32台のサーバを用いて毎秒約250万件のデータを処理している。

なお、新技術の一部は、平成20~22年度総務省委託研究「ユビキタスサービスプラットフォーム技術の研究開発」によって開発されている。