アシストは9月14日、イスラエルEricom Softwareが提供するデスクトップ仮想化製品「PowerTerm WebConnect」の販売を開始することを発表した。

Ericom SoftwareでPresident兼COOを務めるBrain Berns氏

PowerTerm WebConnectは、45カ国で販売され、3万社以上の導入実績を持つデスクトップ仮想化ソフトウェア。動作が高速、安価といった特徴があるという。

発表会に登壇したEricom Software President兼COOのBrain Berns氏は、同ソフトウェアの大きな特徴として、独自の仮想デスクトップ環境向けプロトコル「Ericom Blaze」を採用している点を挙げた。Ericom Blazeは、RDP(Remote Desktop Protocol)を圧縮、高速化するかたちで開発されており、RDP7と比べて2倍から8倍の高速化が可能。また、製品にはデータの種類とネットワーク帯域を判定し、環境に合わせてデータの圧縮率を変えて通信を行う機能が組み込まれており、特に帯域幅の狭い環境で重いデータを扱うような場合には高いパフォーマンスが発揮されるという。アシストでは、実際に試した感想として、「画像の品質を上から2つ目のレベルに設定し、PHP回線を使ってiPadでYortubeを閲覧したが、特にフレーム落ちもなく視聴することができた」といったエピソードを紹介した。

価格に関しては、以下のスライドのような参考価格を提示。高速さで定評のあるXenDesktopと比べた場合も、安価に抑えられるといった利点があることが強調された。

PowerTerm WebConnectの参考価格

なお、対応クライアント環境には、Windows、Mac、Linuxの通常のPC環境ほか、WindowsターミナルサービスやブレードPCなどのシンクライアント環境も挙げられている。また、スマートフォンやタッチパッドデバイスなどから利用できるようにする「Ericom AccessToGo」や、Webブラウザから利用できるようにする「Ericom AccessNow」といったオプション製品も提供されている。

PowerTerm WebConnectは、9月末から10月初旬にかけての出荷開始が予定されている。アシストでは、販売目標として、2012年度末までに50社という数字を掲げている。