DigiNotarから不正な証明書が発行されてしまった問題が徐々に明らかになってきた。まだすべての偽証明書が明らかになったわけではないが、Fox-IT BVが報告した内容によれば、現在のところ少なくとも531の偽証明書が明らかになっているという。当初の報告では少なくとも20を超えるドメインに対して200を超える偽証明書が発行されたと報告されていたことを考えると、影響はより広範囲に及んでいる可能性がある。

具体的にどのドメインに対する偽証明書が発行されたのかはTorから報告されている。Torは今回の偽証明書の影響を受けたサービスのひとつ。現在、DigiNotarに関するオペレーションはオランダ政府が実施しており、そのオランダ政府の関係者から連絡を受けたという。このデータは公開すべきだと判断し、政府関係者の許可を取って公開に踏み切ったと説明がある。

今回のDigiNotarの不正証明書問題に注目が集まっている背景には、依然として発行された偽証明書がすべて明らかになっていない点にある。影響範囲が不明であるため、MozillaはDigiNotarの発行した証明書をすべて失効扱いにせざるをえないなど、最終的な防衛手段に出るしかないといった状況に陥っている。

侵入が発覚してから報告すべき関係機関や企業、プロジェクトへの連絡がなかったことも、多くの関係者の不信感に繋がっており、ここ数日の間話題になり続けている。報告によれば偽証明書が利用されたのは特定の国や地域に限られているようだが、全容はまだ解明されておらず、影響はより広範囲に及んでいる可能性がある。