MPS is a brand new concept of software development environment implementing the LOP paradigm. |
JetBrainsのMPSチームは8月22日(米国時間)、「言語指向プログラミング」を実現するためのツールの最新版となる「MPS 2.0」を公開した。パフォーマンスの向上やメモリ利用の最適が実施されたほか、各種新機能の追加が実施されている。
「言語指向プログラミング」は、特定の処理に特化した「ドメイン特化言語」を作成し、「ドメイン特化言語」を中心として開発を進めていく手法のこと。手法そのものは古くから存在しており、設定ファイル的なものからプログラミング言語の機能そのものを使うケース、プログラミング言語のサブセットを使うケースなどいくつかの系統が存在する。
「言語指向プログラミング」の手法はすでに広く実践されているが、これをひとつの開発手法であると積極的に捉え、明確に「言語指向プログラミング」を意識した取り組みが普及をはじめたのは比較的最近のこと。JetBrainsのMPSはこの「言語指向プログラミング」を実践するためのツール。今のところ「言語指向プログラミング」を実現するためのツールとしては代表的なプロダクトのひとつとみられている。
「言語指向プログラミング」にはさまざまなメリットがあるとされている。もちろん、適用方法を間違えれば効果は期待できないが、うまくはまれば開発時における思考と記述の関係をよりダイレクトなものにし、効率のよいプログラミングや、変更に強いシステムが開発しやすくなる可能性がある。今後のさらなる露出が予測される手法のひとつであり、MPSの今後のリリースも含めて進展が注目される技術といえる。