CUPS is the standards-based, open source printing system developed by Apple. |
Appleは7月25日(米国時間)、オープンソースの印刷システムの最新版となる「CUPS 1.5.0」を公開した。CUPS 1.5.0はCUPS 1.5系初の安定版リリースと位置づけられている。CUPS 1.5.0における主な変更点は次のとおり。細かい機能追加やアップデート以外もあるものの、バグの修正が多くを占め、安定版としてのリリースになっていることがわかる。
- CUPS 1.1.xから使われてきた古い~/.cupsrcおよび~/.lpoptions設定ファイルのサポートを廃止。CUPS 1.5.0からはCUPS 1.2で導入された~/.cups/client.confおよび~/.cups/lpoptionsを使う必要がある。
- ipptestツールをデフォルトコマンドとして追加。
- RIPCacheのデフォルト値を128MBへ引き上げ。
- IncludeFeatureがより多くの状況で機能するようにPostScriptフィルタをアップデート。
- 新しいGhostScript ps2writeデバイスのサポート追加や新しいPopplerオプションをサポートするためにPDFフィルタを更新。
- 新しくPWG Rasterフィルタを追加。
- PPDファイルに新しくcupsSingleFile、cupsIPPSupplies、cupsFilter2のキーワードを追加。
- cupsd.confのWebInterfaceディレクティブを使ってWebインタフェースの有効無効を切り替え可能なように変更。
- ServerAliasディレクティブにおいてカンマまたスペース区切りで複数のホスト名を指定可能なように変更。
- ジョブおよびサブスクリプションに対するプライバシーコントロール機能を実装。
- スレッドを有効にしたGNU TLSおよびOpenSSLへ対応。
- Mac OS X Serverにおけるクォータープラグインのサポート廃止。
- HP-GL/2フィルタの廃止。
- SCSIバックエンドの廃止。
古い設定ファイルを使い続けている場合には注意が必要。CUPS 1.5.0からは新しい設定ファイル~/.cups/client.confおよび~/.cups/lpoptionsを使う必要がある。
CUPSはもともとEasy Software Productsによって開発されてきた印刷システム。当時は「Common UNIX Printing System」の略称とされていた。2007年7月にAppleが同社を買収。現在では各種LinuxディストリビューションやUNIX系プラットフォームのみならず、Mac OS Xにおける印刷システムとして広く活用されている。