阪神電鉄は8日、甲子園駅のリニューアルを発表した。今年秋頃より改良工事に着手し、工期は2016年度までを予定している。総工事費の一部を、国と地方公共団体が補助するとのこと。

リニューアルされた甲子園駅の外観イメージ。ホームを覆う白い大屋根が印象的

上り線(梅田・大阪難波方面)ホームと下り線(三宮方面)ホームが拡幅され、上り線の降車専用ホームは廃止される

8日現在、借金11と苦戦をしいられている阪神タイガース。その本拠地・阪神甲子園球場への玄関口である同駅が、国と地方公共団体の補助を受けてリニューアルされることになった。

これは自由通路の整備なども含めた総合的な駅機能改善の事業に対し、費用の一部を国と地方自治体が補助する「鉄道駅総合改善事業費補助」の制度を活用したもの。総工事費54億円のうち、5分の1ずつを国と地方公共団体が補助するという。

改良工事では、駅舎の改築やコンコースの拡張、ホームの拡幅、エレベーターの整備などが行われ、自然光を通す膜素材を採用した大屋根がホーム中央部に設けられる。甲子園のもうひとつの象徴、高校野球のユニフォームや白球をイメージし、白色の大屋根になる予定で、甲子園の「浜風」が吹き抜けるデザインを取り入れている。

また、駅南側に自生するクスノキの大木は残され、駅舎内に取り込まれる。阪神電鉄によれば、リニューアルを経て、「自然との共生を図りながら、環境にも配慮した明るい快適な駅」へ生まれ変わるとのことだ。