『がんばろう日本。』のロゴ

「書は芸術の前に文字」「シンプル・簡単・優しい」という独自のアプローチを続け、「とめはね等が少ない」大衆書道を追求、現在、根津で「うどよし大衆書道教室」を主宰しながら、千代田区生涯学習館で大衆書道講師も務めるうどよし氏が、『がんばろう日本。』のロゴを作成し、その素材の提供を始めた

「一般の方にはまだまだ無名な私が、大衆書道でできることを考えました。こういう災害時だからこそ、装飾の少ない文字は、素朴であたたかい印象をもって使ってもらえるのではないかと考え、着手しました」と、うどよし氏。

ご自身も阪神・淡路大震災を経験しているが、今回の東日本大震災は、「エリアが広く、日本全体の課題として対応すべきという想い」から、『がんばろう日本。』にしたという。

その一方で、うどよし氏が気にしているのは、自粛ムードが長期化することによって、中小企業や個人事業主などの倒産等の2次災害が起こること。「復興といいながら経済活動を自粛して、被災者でない人が2次被災者になる。また、被災者が再開できるのに再開できる市場環境にないということは極力避けないといけない」。今の想いを訊ねると、うどよし氏からはこのようなメッセージが届いた。「適切な状況の中で、できるだけ早い自粛ムードの解放を願っています」。

『がんばろう日本。』のロゴには、さまざまなバージョンが用意されている。使用条件は同氏のホームページで確認していただきたいが、被災地だけではなく、日本人全体が一緒になって前を向いていこうという、このロゴが広まっていけば、この困難な時も乗り越えていけるに違いない。