英ロンドン警察局は1月27日(現地時間)、15歳の少年をはじめとする5人の男性を同国の「コンピュータ不正利用法」に違反したとして逮捕したことを発表した。5人はハッカーグループAnonymousの下で、一部企業がとったWikiLeaksの閉鎖措置に抗議する目的でDDoS攻撃を行ったといわれている。

逮捕されたのは、15歳、16歳、19歳、20歳、26歳の男性5人。ロンドン警察局では米国や欧州の当局と協力して、Anonymousが2010年に開始したDDoS攻撃を調査しており、今回の逮捕に至った。

内部告発サイトのWikiLeaksが2010年後半、米外交公電を公開したことで、WikiLeaksと米国政府の緊張は高まっている。2010年末には、米Amazon、MasterCard、Visa、PayPal(米eBay)などがWikiLeaksへのサービスを停止した。Anonymousはこれら企業の一部に対し、抗議の目的でDDoS攻撃を行っていた。

Anonymousは同日、今回の逮捕について声明文を発表、自分たちのDDoS攻撃について、公開されているWebサーバーに合法的に1度に大量にアクセスして交通渋滞を起こすものと性質を説明している。そして、DDoS攻撃に参加した人を逮捕することは、平和なデモ行進に参加した人を逮捕するようなものであり、「(逮捕は)残念な間違いに導くもの」と批判している。