MySQL

OracleのMySQLパフォーマンスチームが、最新のMySQL 5.5のストレージエンジンInnoDBおよびMyISAMに対して実施したベンチマークの結果を発表した。2010年12月15日(米国時間)に発表されたMySQL 5.5 GAは2年ぶりに公開されたプロダクションリリース。InnoDBが大幅に改善されマルチコア/プロセッサにおける性能が大幅に向上したという特徴がある。

MySQLパフォーマンスチームの公開した結果はMySQL 5.5 InnoDBの評判を裏付けるものとなっている。36コアCPUのシステムにおいてMyISAMとInnoDBの性能をSysbenchで評価。読み書き試験ではInnoDBがMyISAMの35倍の性能を、読み込みオンリー試験ではInnoDBがMyISAMの5倍の性能をマークしている。ほとんどスケールしないMyISAMと比較して、InnoDBは36CPUで90%のスケーラビリティを実現している。

実施されたベンチマークでは、InnoDBの動作がMyISAMと同条件になるように「innodb-flush-log-at-trx-commit=2」の設定を適用。1秒おきにログ書き出しを実施しているという。新しいInnoDBはこうした柔軟な設定ができるのも特徴とされており、データ整合性が求められるシーンではそうした設定を、スループットが求められる場合にはそうした設定ができるようになっている。MyISAMと同じ条件にしたとしてもシステムリカバリの面などでMyISAMよりもInnoDBの方が好ましいと説明がある。