10月5日から10月9日までの5日間、千葉市美浜区の幕張メッセにおいて、CEATEC JAPAN 2010が開催される。テーマは「Digital Harmony - もっと快適に、もっとエコに」。主催は、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)の3団体。期間中20万人(昨年は15万302人)の来場者を見込む。

CEATEC JAPAN 2010のテーマは「Digital Harmony - もっと快適に、もっとエコに」

CEATEC JAPAN 2010 開催概要

最終的には全部で616社の参加を得た

今年で11回目となるCEATEC JAPAN 2010は、最先端のIT・エレクトロニクス機器が一堂に展示されるイベントとして、昨年の590社を上回る616社(団体を含む)、2,255小間の規模で開催。そのうち、海外企業では15の国と地域から、196社が出展する。

展示ホール1 - 4までのデジタルネットワークステージでは、3Dテレビや最新モバイル機器などに注目が集まるほか、展示ホール4 - 6までの電子部品・デバイス&装置ステージでは、環境関連技術の展示に注目が集まるものと見られている。

また、「スマートグリッドジャパン2010」をホール3で展示。同ブースにおいて、日本型スマートグリッドの訴求などが行われるほか、同じくホール3には「グリーンITパビリオン」が設置され、最新のグリーンITの展示やグリーンITアワードの表彰なども行う。

CEATEC JAPAN実施協議会会長である川村隆氏

CEATEC JAPAN実施協議会会長である川村隆氏(=日立製作所会長、CIAJ会長)は、「自動車、住宅、医療など、多くの産業分野からの参加が増加する傾向にある。産業間の連携が必要不可分となっており、これを捉えた従来のCEATECにはなかった領域の展示も行われる。豊かで、安心で、安全な社会に寄与し、快適で、スマートな社会づくりに貢献するものにしていきたい」などとした。

展示会場では、東芝が10月4日に発表したばかりの裸眼で視聴が可能な3Dテレビを展示するほか、シャープでは発売前の電子書籍「GALAPAGOS(ガラバゴス)」を約50台を展示する。

またソニーでは、「3D world Created by Sony」をテーマに、3Dコンテンツ制作の現場からリビングルームにいたるまで、ソニーグループが提供する幅広い3D対応商品群などを展示。メインステージでは、横幅21.7m、縦4.8mの3D対応大型LEDディスプレイを技術参考展示するほか、3Dカメラシステムや3D対応中継システムなどを展示する。また、VAIOの3D対応試作機の参考展示や、11月3日に発売する3D立体視対応ゲーム「グランツーリスモ5」をプレイステーション3で試遊できる。

パナソニックブースでは、フルHD3D対応プラズマテレビを中心に拡がる3Dワールドや、「家まるごと」から「街まるごと」までの提案を展示。HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)や、生活家電をネットワーク化したネット対応エコナビ搭載家電、車載用のシステム・デバイスに展開し、EVの普及に貢献する「EV(エコカー)システムソリューション」などを展示する。

今年創業100周年を迎えた日立製作所では、映像ソリューション、グリーンモビリティとスマートグリッド実現に向けたソリューションを展示。ホーム&パーソナルゾーンでは、省エネと快適な暮らしを実現する近未来ハウスのスマート化など日立の環境技術を展示する予定だ。

さらに、UQコミュニケーションでは、下り最大330Mbpsとなる次世代超高速モバイル通信「WiMAX 2」の公開デモを実施。WiMAX搭載飲料自動販売機やWiMAX搭載プリントシール機といったWiMAXデバイスなども展示する。また三菱自動車では電気自動車の試乗会を行うという。加えて、BtoB特別ゾーン「CEATEC Suite」を新たに設置。効果的な商談をサポートできるようにしている。

一方コンファレンスでは、初日にはゲストスピーチとして、三菱自動車工業の益子修社長が、「電気自動車が切り拓く"自動車の次の100年"」をテーマに、日産自動車の山下光彦副社長が、「EV元年クルマを超えた新産業の未来」をテーマにそれぞれ講演。電気自動車の世界を見据えた講演を用意したのが特筆される。

また、キーノートスピーチでは、CSAJの会長でもあるオービックビジネスコンサルタントの和田成史社長が、「クラウド元年、日本のソフトウェア産業の役割と方向性~産業構造変化とイノベーション~」テーマに、JEITAの会長を務める三菱電機の下村節宏会長が「持続可能な低炭素社会に向けて」をテーマに、CIAJの会長を務める日立製作所の川村隆会長が、「ICTが牽引する日本の成長と変革~「新成長戦略」実現に向けて~」をテーマに講演する。

さらに、8日には、インテル、NECパーソナルプロダクツ、ソニー、東芝、パナソニック、富士通、マイクロソフトの幹部が参加するパネルディスカッション「2010年代のパーソナルコンピューティング」が行われる予定。

CEATEC JAPAN実行委員長の竹市英仁委員長

そのほか、電子情報通信学会による研究会が開催され、電子、情報、通信の分野に対応した個別テーマごとに活発な議論が見込まれる。「学会や国際会議などを行うことで、次世代展示会への進化を図る」(CEATEC JAPAN実行委員長の竹市英仁委員長=日立製作所)としている。

CEATEC JAPAN 2010の開催時間は、午前10時から午後5時まで。入場料は一般1,000円、学生500円だが、CEATECのサイトで事前登録すれば無料となる。なお、10月5日は特別招待日、10月8日は無料公開日となっている。