Ubuntu開発チームは9月30日(英国夏時間)、Ubuntu 10.10(開発コード"Maverick Meerkat")のリリース候補版を公開した。デスクトップ版、サーバ版、ネットブック版のほか、派生バージョンのKubuntu、Xubuntu、Edubuntu、Ubuntu Studio、Mythbuntuなども同時にアップデートされている。

起動時のスピードがいちだんと高速になり、また、テーマ、アイコン、壁紙などのデザインにも変更が実施されている。

Linuxカーネルは2.6.35を採用、これによりマルチタッチ機能の向上やIntelの新プロセッサ"Sandy Bridge"のサポートなどが実現する。デフォルトデスクトップ環境のGNOMEは2.32に、Evolutionは2.30にそれぞれアップデートされている。なおKubuntuのKDEは4.5.1にアップデートされている。

アプリケーションでは、デフォルトのフォトマネージャはF-SpotからShotwellにリプレースされたほか、マイクロブログクライアントのGwibberがTwitterの新認証システムに対応した。また、サウンドインジケータの機能が拡張し、音楽プレイヤーのコントロールが可能になっている。なお、Ubuntu版のアプリストアともいえるクラウドサービスの"Ubuntu Software Center"はルック&フィールが変更、"Featured"と"What's New"というビューが追加されている。

今回から"Ubuntu Font"が正式に採用され、インストールメディアにも収録されている。CanonicalおよびMark Shuttleworth氏は、将来的にはUbuntu Fontをデフォルトフォントにしたい考えをもっているようだ。

Canonicalのデザインチームが開発したUbuntu Font

ネットブックエディション(UNE)ではUnityがデフォルトのUIとなっており、アプリケーション起動時に自動で最大化するなど、ネットブックの画面スペース(とくに縦のスペース)を考慮したユーザエクスペリエンスを提供する。

Ubuntu 10.10は10月10日に正式リリースが予定されている。

(イラスト ナバタメ・カズタカ)