シトリックス・システムズ・ジャパン(以下、シトリックス)は9月27日、ノートPC向け仮想デスクトップソリューション「Citrix XenDesktop 4 Feature Pack 2」を発表。新機能として「オフライン」での作業を可能にする「XenClient」と、データ保護(情報漏えい対策)機能「XenValt」を9月末より提供開始する。

「XenClient」は、ホストOSを必要としない(=ベアメタル)ハイパーバイザーで、XenDesktopのオフラインデスクトップ機能として提供される。現時点ではインテルvProテクノロジーのみに対応するが、「対応環境については今後改善される見込み」(同社)。

「XenClient」は「XenClientベアメタルハイパーバイザー」と「Receiver for XenClient」、「Synchronizer for XenClient」(管理機能を提供するサーバコンポーネント)の3つで構成されており、「XenClientベアメタルハイパーバイザー」は無償提供され、「Synchronizer for XenClient」は10デバイスまでは無償となる(11デバイス以上はXenDesktop Enterprise/Platinumが必要)。

「XenClient」の動作イメージ

「XenClient」が導入されたクライアントPCは、オフライン時には通常のデスクトップ環境のように仮想デスクトップ環境を利用可能で、ネットワークに接続すると変更内容がデータセンター側と同期される。

万一ノートPCが紛失・盗難に遭った場合は該当ノートPCのデータを遠隔操作で消去でき、(デスクトップ環境はデータセンター側で保管されるため)リストアも容易となる。

「XenValt」は、クライアントPC上に「暗号化領域」を用意し、業務で利用するアプリケーションデータなどの自動暗号化を行う。リモートでのデータロックや消去といった操作も可能となり、目の届きにくいノートPCのローカルデータを集中管理できるようになる。

「XenValt」は「Citrix Receiver」のプラグインとして無償提供される。

「XenValt」で用意される暗号化領域「Safe Zone」