Skype創業者として知られるJanus Friis氏とNiklas Zennstrom氏が新たに立ち上げたソーシャル音楽サービス「Rdio」の招待制プレビュープログラムが始まった。Webベースのストリーミングを軸としたサービスで、PCのほか、iPhone、BlackBerryなどをサポートする。友だちや音楽に詳しい人などをフォローして新たな音楽を発見する……Twitterに似た仕組みを持つ。

ストリーミングによる音楽サービスというとNapster、Rhapsody、MOGなど、すでに様々なサービスが存在する。Janus Friis氏は「既存のデジタル音楽サービスは特定の課題を解決しているだけで、音楽の発見と高品質な音楽ストリーミング体験をすっきりと融合しているサービスは見あたらない」と述べている。

Rdioでは、EMI Music、Sony Music Entertainment、Universal Music Group、Warner Music Groupなどのメジャーレーベル、さらに数多くのインディレーベルの楽曲が提供されている。パソコン向けRIAアプリケーション、iPhoneアプリ、BlackBerryアプリなどを用意、Androidアプリも開発中だ。

ユーザー個々の音楽の趣味やリスニング動向を基にしたおすすめ機能、アーティストをベースにしたオンデマンドのネットラジオ、FacebookやTwitterを通じた音楽の情報共有など、様々な形での"発見"がRdioのサービスに統合されている。中でも話題になっているのが、ほかのメンバーが聞いている音楽をフォローする機能で、Twitter同様に友だちだけではなく、音楽に詳しい人や音楽の趣味が合う人などを気軽にフォローできる。また楽曲ごとに最も頻繁に聴いているメンバーがコミュニティ内で取り上げられるなど、Foursquareのメイヤーのような仕組みも用意されている。

パソコンアプリではiTuneまたはWindows Media Playerのライブラリをスキャンし、それらの楽曲をRdioサービスに反映させられる。Rdioがライセンスを取得している曲ならば、ユーザーはパソコン内の音楽をモバイルデバイスを使っていつでもストリーミングで聞ける。なおストリーミングサービスではあるが、モバイルデバイスに音楽データをキャッシュしオフラインで聞くことも可能だ。

サービスは、Webのみのアクセス(月額4.99ドル)と、Webおよびモバイルからのアクセス(月額9.99ドル)の2種類。米国で始まったプレビュープログラムでは、既存の少数のベータテスターに招待枠を提供し、少しずつテスターの規模を拡大していく。一般公開は今年後半の予定。ただし現時点でソーシャル機能のプライバシー設定も固まっておらず、最終版までにはまだまだ変更がありそうだ。