Microsoft、OutlookメールデータのSDKをオープンソースで公開

MicrosoftからPST (Outlook Personal Folders File Format)ファイルを操作するための2つのツールとSDKがオープンソースソフトウェアとして提供された。Apacheライセンスのもとで提供されている。PSTはOutlookで採用されているファイルフォーマットで、2月19日には[MS-PST]: Outlook Personal Folders File Format (.pst) Structure Specificationでその仕様が公開されている。

• PST Data Structure View Tool - PSTファイルを可視化して内部を閲覧できるようにするツール。MFCにのみ依存し、ほかの外部ライブラリやアプリケーションは不要。
• PST File Format SDK - クロスプラットフォームC++ライブラリおよびヘッダ。PSTファイルを操作するための機能を提供する。

Microsoftは仕様をオープンに公開することはあっても、ソースコードをこうした制限の少ないオープンソースソフトウェアとして公開するのは珍しい。またほかのアプリケーションを必要とせず単体で機能するソフトウェアとして提供されているところも興味深い。ほかのメーラへの移行機能を提供しかねないSDKを公開した背景には、MS Outlookのメールデータが同社に囲い込まれているという懸念を払拭する狙いがある。同ツールはメーラ移行用にも活用できるが、Outlookの機能を強化するツールとしても利用できる。