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OSSが生活にもたらす影響は大きい。インターネットの基盤技術や組み込み機器にインストールされるソフトウェア、デスクトップアプリケーション、Webアプリケーションにいたるまで、さまざまなシーンで活用されている。多かれ少なかれ企業や政府機関もOSSを活用し、そして企業戦略に利用するようにもなってきている。無視できない存在だ。

OSSプロジェクトに参加するメンバーは多少の傾向はあれど、国を限定せずに世界中のさまざまな人々であることが多い。人気のあるプロジェクトとなるとなおさらだ。当然、コミュニケーションに利用される言語は英語となり、メーリングリスト、メール、フォーラム、IRC、Webサイトで使われる言語は英語となり、国際会議や電話会議でも英語が使われる。参加者が共有で利用する言語として英語はデファクトスタンダードの位置にある。

こうしたOSSプロジェクトにおける英語に関してJoe Brockmeier氏がMore Bad English, Pleaseという興味深い記事を掲載している。拙い英語について断りを入れるなんてことはしなくていいから、もっともっと英語を使おう、拙い英語でまったく問題ないから、積極的にコミュニケーションをとっていこう、という内容になっている。

聞きたいことがあったり、提供したいパッチがあったとしても、英語という言語の壁にしり込みして止めてしまうというのは、日本に限らず世界中のコミュニティで見られる。メールを出すまではいいが、より詳しい説明が欲しいと返信がきた段階でコミュニケーションを諦めるというのもよくある光景だ。内容をどう説明すればわからないから、そこで手が止まってしまう。メールならまだしも、これが対面での会議となると、そもそも顔を合わせようとせずノートPCに視線を向けたままというのもよくある光景だ。

英語が第一言語ではないうえに、OSSプロジェクトがはじめて英語の実施訓練になったというユーザは少なくない。こうした場合、言葉の壁でしり込みするのは当然持ちうる感情だが、そんな必要はないとJoe Brockmeier氏は力説する。むしろ言語の壁を恐れてしり込みすることを問題としてとらえるべきだとし、次の言葉でまとめている「So I'd like to see a lot more bad English on mailing lists, and I bet you would too. (だからメーリングリストでもっとたくさんのバッドEnglishを見たいと思っているし、君もそうだよね)」。