日本オラクルは1月28日、販売パートナー各社とともに2月1日から「データベース活用促進キャンペーン」を実施することを発表した。

新キャンペーンには、「オラクル クルクルキャンペーン」というキャッチフレーズが付けらている。

オラクル クルクルキャンペーン

内容は「Oracle Database Enterprise Edition」(以下、Oracle DB EE)とそのオプション製品をパッケージングして、利用可能期間が5年間に限定された新ライセンス「5 Year Term License」の下で従来よりも安価に提供していこうというもの。例えば、Oracle DB EEや「Oracle Real Application Clusters」(以下、Oracle RAC)などを同梱した新パッケージ「クルクルRAC-8」の場合、従来のPerpetualライセンスでは8000万円していたものが、今回のキャンペーンでは2590万円になるという(ただし、Perpetualライセンスは無期限に利用可能で、クルクルRAC-8は5年間限定)。

今回のキャンペーンで用意されたパッケージは以下の4種類。

新パッケージ「クルクルEE-4」、「クルクルRAC-8」
※ パッケージ名に付いている最後の数字は"プロセッサー数"を意味する。ただし、ここで言う"プロセッサー数"とは「物理CPU数×コア数×Oracle独自のマルチコア係数」により算出されるもので、X86サーバの場合、マルチコア係数は0.5になるため、クルクルEE-4ならクアッドコアのCPU2つ、クルクルRAC-8ならクアッドコアのCPU4つの環境で利用できる

新パッケージ「クルクルEE-3」、「クルクルRAC-6」

「クルクルEE-4」、「クルクルRAC-8」の参考価格

サポート料も割り引きに

発表を行った日本オラクル 常務執行役員 システム事業統括本部長 三澤智光氏は、今回のキャンペーン実施の理由について、「システム開発や運用の現場で発生する不幸なトラブルを減らすため」と説明した。

日本オラクル 常務執行役員 システム事業統括本部長 三澤智光氏

例えば、開発終盤のテストで性能問題が顕在化してスケジュールが遅延するといったトラブルを耳にすることがあるが、こうしたトラブルも「Oracle Enterprise Manager」があれば、自動的にシステム状態を収集/解析し、アラートを出したり、チューニングを自動で行ったりするため、自然と防げるという。

こうした高度な機能がOracle DB EEやオプション製品には用意されているが、これらの製品が高価であるため、「コストとリスクのバランスがとれず、導入を見送る企業が多かった」(三澤氏)。こうした状況を回避するために、利用可能期間を5年間に限定するというたかちで提供価格を下げ、テクノロジーの恩恵を開発者/システム管理者に享受してもらおうというのがねらいだ。

ライセンスの有効期間を5年間に設定した理由については、「CPUの性能向上速度は激しく、5年後にはシステムの見直しを行う企業も多いだろう。また、5年も経てば求めるライセンス形態が変わる可能性もある。そういった事情を考慮すると、5年が現在の日本の商習慣に適した期間ではないかと判断した」という。

なお、5 Year Term Licenseは、日本限定のライセンスになる。希望があれば、他のライセンスへの移行にも柔軟に対応するようだ。

「オラクル クルクルキャンペーン」は、2月1日~5月31日まで実施される。