NTTデータ、富士通、NEC、日立製作所、東芝、国立情報学研究所は12月22日、ソフトウェアの信頼性と安全性向上を目指す研究団体「ディペンダブル・ソフトウェア・フォーラム」(Dependable Software Forum、略称名はDSF)を発足したと発表した。

DSFでは、障害を起こさないソフトウェアを実現するため、回避(故障や攻撃の発生を予防)、除去(故障の数や攻撃の程度を減少)、耐障害性(フォールトトレラント)という3つの観点から実践的、かつ系統的・論理的な構成技術と設計技術を研究・開発する。

現在、ディペンダブル・ソフトウェアは重要性を増すソフトウェアのあるべき姿として注目されており、米国、欧州、中国では高信頼なソフトウェア開発の応用研究に国家的な規模で戦略的に取り組んでいるほか、インドはディペンダブル・ソフトウェアなどを実現するIT人材の育成に注力している。

DSFの最初の取り組みとしては、ディペンダブル・ソフトウェアを実現するうえで有力な手段である形式手法の具体的な検討活動を行うタスクフォースとして、形式手法適用評価WG(Formal Method Application WG)の立ち上げが行われる。

形式手法とは、品質の高いソフトウェアを効率よく開発するため、数学を基盤とした矛盾のない仕様書を書いてそれが正しいかどうかを検証する手法のこと。

今後DSFは適宜WGを立ち上げ、2011年度末を目途に成果物を構築・公開することを目指す。

ディペンダブル・ソフトウェア・フォーラムの検討範囲