IE9、Direct2Dで高速化

    後藤大地  [2009/11/27]

    Windows Internet Explorer 9

    MicrosoftがWindows 7を発表してまだ日は浅いが、同社はさっそくIE8の次のバージョンとなるIE9の開発に着手。18日(米国時間)に開催されたProfessional Developers Conference 2009でデモンストレーション公開した。内部のアーキテクチャについては紹介されていないためそれがGazelleに該当するものなのかIE8をベースに改善を加えたものなのかは不明だが、3週間という開発期間の短さを考えると、IE8をベースに特定のエンジンを作り替えたものではないかとみられる。

    PDC 2009で発表されたIE9の特徴は同日、IEBlogにAn Early Look At IE9 for Developersとして掲載された。その特徴をさらにシンプルにまとめたものがSitePointにMicrosoft Confirm IE9 Developmentとして公開されている。簡単に特徴をまとめると次のようになる。

    • JavaScriptエンジンの高速化
    • CSS3のサポート
    • レンダリングエンジンにDirect2D / DirectWriteを採用

    IE8のJavaScriptエンジン実行速度とCSS3のサポート率はFirefoxやSafari、Chromeなどに大きく水をあけられている。まずはこれらブラウザに追いつく必要がある。注目されるのはDirect2Dの対応だ。Direct2DはWindows 7およびWindows Server 2008 R2向けに実装された2DグラフィックレンダリングAPI。ハードウェアの機能を使って高速なレンダリングを実現する。同機能はVistaおよびアップデートが実施されたServer 2008で利用できる。

    ハードウェアのレンダリング機能を活用してスムーズなレンダリングを実現したIE9はほかのブラウザに対して優位性を実現する可能性がある。また、同様の技術がほかのブラウザでも採用される可能性もある。Microsoft Confirm IE9 Developmentでも触れられているが、ここで懸念されるのはWindows XPの対応だ。徐々にシェアを落としているとはいえ、Net Applicationsの報告によればXPのシェアは2009年10月現在で70%を超えている。Vistaが19%弱という状況だ。しかしDirect2DはXPをサポートしていないため、軽快なレンダリングが実現されるIE9はXPでは利用できないか、その性能を発揮できない可能性がある。

    ここのところグラフィックボードの性能向上に注目が集まっている。従来どおり2D/3Dのレンダリングに利用されるほか、そのGPUパワーをCPUのように計算処理に活用しようとする取り組みや標準化、ドライバの開発なども進んでおり、GPUを計算リソースとして活用しようという機運が高まっている。

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