指紋認証しか受け付けないという態度は、企業のリスク管理として正しいのか…

指紋確認ができないことを理由に、両手が義手の男性が銀行に小切手の換金を断られた事実が発覚し、米国内で波紋を呼んでいる。

不義理な扱いを受けたのは、生まれつき両手がない障害をもつSteve Valdezさん。CNNの取材に語ったところによると、Valdezさんは8月末にバンク・オブ・アメリカの窓口に小切手の換金に向かったところ、同銀行に口座を持たない顧客が小切手を換金する際には、指紋の確認が必要だと断られたという。Valdezさんは代わりに写真付きの2種類の身分証明書を持参していたが、「銀行側は小切手を換金するには、夫人を連れてくるか、口座を開設する必要がある」と例外的な措置を認めなかった。

一方、銀行側は今回の対応について「口座を開設していない場合は、指紋の確認必要あるが、代替的な措置を講じるべきだった」と釈明。

これに対し、Valdezさんは「今回のような対応は障害者差別禁止法に抵触する」と不服の意を表明。企業にとってリスク管理の徹底は必要だとはいえ、バンク・オブ・アメリカの度を越した冷徹な対応に批判の声が高まっている。