米Sun MicrosystemsでJRubyの開発を牽引していた3名の主要開発者が、今週を最後に同社を去ることになる。その3名とは、Charles Nutter氏、Thomas Enebo氏、そしてNick Sieger氏だ。3名は8月3日より米Engine Yardにて働くことになっているという。Engine YardはRuby on Railsの関連ツールやサービスを提供しているホスティング会社である。
Enebo氏によれば、この移籍はEngine Yardからのオファーによって実現したとのこと。4月に発表されたOracleによるSunの買収により、JRubyチームの先行きはきわめて不透明になった。一方でEngine Yardは今後のJRubyに対するニーズを見込んでRubyおよびJavaの開発者の増強を進めており、それと並んでJRubyプロジェクトを全面的にバックアップするとしている。
Nutter氏は今回の移籍について、「JRubyが次のステップに進むために決定した」と語っている。それだけEngine YardのJRubyに対する姿勢が明確だということだろう。主要メンバー3人の移籍によって、実質的にJRuby開発チームの中心そのものがSunからEngine Yardに移ることになる。
本件だけでなく、4月以降Sunからの人材の流出が止まらない。特にOSSの開発者においてがその傾向が顕著だ。Oracleは買収完了後もSunの既存のプロダクト、特にJavaやSolarisなどの発展に力を注ぐと明言している。しかし一方で、Sunが抱えるOSSプロジェクトの取り扱いについては依然として確固たる方針を示していない。結果として、実力のある開発者ほどより力の発揮できそうな環境へと移っていく。
とはいえ、OSSプロジェクトとしてはこれは朗報と言えるのかもしれない。Oracleがプロジェクトをどう扱うかわからない以上、主要なメンバーがいち早く新しい環境に移り、開発を継続してくれるのはかえって望ましいことだ。
Nutter氏らについても、今後も従来通りにJRubyの開発を続け、コミュニティをサポートしていくと語っている。Enebo氏によれば、Engine YardからのオファーはJRubyの開発にフルタイムで携わることができるという内容だったとのことだ。
さて、現在JRubyプロジェクトでは次期バージョンであるJRuby 1.4の開発が進められている。1.4のリリースは9月頃に予定されているとのことだ。
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