パシフィックビジネスコンサルティング(PBC)は、マイクロソフトの中堅・中小向けERPパッケージ「Microsoft Dynamics NAV 2009」をベースに、PBCが日本の流通・小売業界向けに追加開発、テンプレート化した「NAV-RETAIL 2009」を発表した。8月下旬より販売される。

「NAV-RETAIL 2009」は、「Microsoft Dynamics NAV 2009 日本語版」およびその流通・小売業界向けアドオンソリューションである「LS Retail」をベースに、PBCが日本の流通・小売業界向けに追加開発・テンプレート化したもの。

「NAV-RETAIL 2009」のPOS画面

Microsoft Dynamics NAVは、グローバルで販売しているが、日本においては、数社のパートナーが独自にローカライズを行い、販売している。もともとは、デンマークのNavision社が開発したものだが、2002年にマイクロソフトが買収した。

PBCは、Navision社がマイクロソフトに買収される前から、シンガポールNavision社とパートナー契約を結んでいたが、買収後は、マイクロソフトとパートナー契約を再締結している。

LS Retailは、流通・小売業向けのDynamics NAVのアドオンソリューション。ストア在庫管理、POS 業務管理、現金管理など店舗での管理と、商品管理、在庫管理、プロモーション、売上管理などのバックオフィス業務をシングルデータベースでトータルで提供する。世界130カ国で販売されており、PBCでは2001年から提供している。

「Microsoft Dynamics NAV」が持っている機能

NAV-RETAILでは、Dynamics NAVの世界共通オブジェクトに手形、銀行送金機能、消費税といった日本独自の仕様(J-PACK)を加え、さらにユーザーの個別ニーズを反映した仕様にカスタマイズした上で提供している。

NAV-RETAILでPBCが拡張した機能

「NAV-RETAIL 2009」では、店頭で日々行われる日計集計業務により会計仕訳が生成されるため、バックオフィスの経理担当者はそれらの生成された会計明細から各店舗のPOS売上取引明細までを追跡することができるほか、原始データの確認も容易なため、監査対応を効率的に実施することができるという。

売上分析画面

店舗別商品売上

「NAV-RETAIL 2009」では、Dynamics NAV 2009日本語版新機能、業務可視化フロー、キャンペーンオファー管理機能、クーポン管理機能、店舗ダッシュボード機能、POSデュアルディスプレイ対応、バリアント対応売上分析などの新機能が搭載されたほか、バリアントマトリックス機能、バイヤー作業表機能、仕入管理機能、補充管理機能において機能拡張が行われた。

NAV-RETAIL 2009 プロセスフロー

ライセンス価格は、10ユーザー、5店舗の場合1000万円未満(導入費用別途)で利用できるという。

同社では、特にアパレル・ファッション、コスメ、家具、家電製品などを扱う専門店、 インターネットサイト販売業に対して積極的に新製品の拡販をしていくという。

NAV-RETAIL 2009のターゲットエリア