OpenOffice.org日本ユーザー会は6月29日、「日本語環境改善拡張機能」をリリースしたことを発表した。

日本語環境改善拡張機能は、OpenOffice.orgの「デフォルトの日本語環境を改善し、日本の個人や企業のユーザーが使いやすい環境を提供するもの」として開発された。「Writer」、「Calc」、「Impress」、「Draw」、「Base」の5種類すべてのアプリケーションに対する環改善が含まれている。

主な変更点は以下のとおり。なお、詳細はリリースノート解説ドキュメントで確認できる。

  • Writerの段落の標準の書式設定を「両端揃え」にし、「句読点のぶら下がりを行う」をオフに変更したため、行末が不ぞろいになることを防ぐ

  • Writerの文字の書式設定を英数字用、日本語用とも「IPA明朝」フォントに、サイズを10.5ポイントに変更し、Microsoft Officeに近い初期設定とした

  • Calc、Impressの書式設定もMicrosoft Officeに近い初期設定とした

  • Writer、Calc、Impress、Drawの標準のフォントをIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が配布するフリーのフォントであるIPA フォントに変更したため、IPAフォントがインストールされた環境であれば、異なるOS を利用していても書式やデザインのくずれないドキュメントを共有することができる

  • すべてのアプリケーションにおいて、日本のユーザーにとって標準では不要と思える英語などの「スペルチェック」をオフにした

  • すべてのアプリケーションにおいて、英文の1文字目を大文字にするなどの機能「オートコレクト」をオフにし、初心者のユーザーが戸惑うことのないよう考慮した

  • OpenOffice.orgのテンプレートを作成するプロジェクト「OOExtras」から多くのテンプレートを取り込んだ

  • フリーのクリップアートを作成するプロジェクト「Open Clip Art」から多くのクリップアートを取り込んだ

  • 日本のメーカーのラベル用紙のデータを取り込んだ

今回リリースされた日本語環境改善拡張機能は、OpenOffice.org日本ユーザー会 ドキュメントプロジェクト、もしくはOpenOffice.org repository for Extensionsから無償でダウンロードできる。